秋の超特急(ショート・ストーリー)

秋の超特急(ショート・ストーリー)

「ママ、ママ、どこに行ったの」
川沿いをふたりで散歩している中、急に隣から姿を消したママを探して由美は後を振り返った。
「ここにいるわよ」
40歳のママは笑顔で答えるとクスッと笑う。おむつを当ててミニスカート付きのロンパース姿ではしゃぎまわる由美の赤ちゃん時代が今も目に浮かんでくる。
「何がおかしいの?」
「ごめん、ごめん、おかしい訳じゃないの。だけど短いスカートからおむつがチラチラと見えるからさ。由美が赤ちゃんの時を思い出したのよ」
由美は高校2年生だが、まだおむつを当てている。高校に通うときはさすがにおむつは当てていないが、休みの日は1日中当てている。由美が突然おねしょを始めてから夜に寝るときは毎日紙おむつを当てている。休みの日は節約のために布おむつを当てている。
由美は今の県立の高校に入った最初の健康診断で腎臓の問題があると指摘された。医者にかかっての治療というほどではないが、医師からは水を一杯飲んでおしっこをよく出すように指示されたのだ。水を一杯飲めば別に医者に通う必要もないと判断してそれから由美は毎日水を1リットルを飲むようにしたのだ。朝も昼もそして、昼間あまり飲めなかった日には夜寝る前にたっぷり飲む生活が始まった。それから1週間後、由美はおねしょをしてしまった。ママは水を大量に飲むことが原因だと分ってはいたが、由美の腎臓のことを考えると怒りもせずにおねしょの後始末をしていたのだった。だが、1週間に1度のおねしょがほぼ毎日のようになってくるとママは由美におむつを当てることを決意し、由美も反論できずに夜寝る前に紙おむつを当てることを承諾したのだった。
それがさらにエスカレートして、学校から帰るなりトイレに駆け込もうとしたがおしっこが間に合わず、トイレの前で漏らしてしまったのだ。それから由美は学校では休み時間の度にトイレに駆け込む生活を始め、家に帰ってくると紙おむつを当てる生活になっていった。ところが、大人用の紙おむつは意外と高い。1日に何枚も使用していると由美のおこずかい位の価格になってしまうことになりママは夜寝るとき以外は布おむつにしたのだった。
ママからおむつがスカートから見えていると聞き、一瞬由美は今までのことを思い出しだが、すぐ現実に戻り声を上げた。
「やだ、見えてるの!」
由美はミニスカートの腰に手を当ててスカートを下げようとするが、布おむつをたっぷり当てているためスカートは下がらない。
「大丈夫よ。かわいい見せパンにしか見えないわよ。それにちょっと風が強いときだけチラだから、そういうときにスカートを押さえれば大丈夫よ」
「本当?本当に大丈夫ね」
「大丈夫よ」
ママにそう言われても由美は急に不安になる。由美は知っている。不安なことがあると緊張しておしっこがしたくなることを知っているのでさらに不安になってくる。折しも急に秋らしくなって夏物の洋服では涼しさが身にしみる。由美は急に立ち止まると川の流れを見る。透き通ったきれいになった川の中を鯉が優雅に泳いでいる。その時だった。
「うー」
由美は急に武者震いをして吐息を出す。ママは由美がおしっこを催したことを知った。
「由美ちゃん、おしっこしたいのでしょ。お漏らししていいのよ」
「でも、でも」
「大丈夫、ママはここに居るし、おむつをしているから大丈夫よ。早く楽になりなさい」
由美はそのまま川をじっと見つめながら迷っている。散歩中におしっこお漏らしなんてしちゃいけないと自分と戦っているが、股に感じる布おむつがいつでもいいよと言っている。さらにママからも優しい言葉をかけてもらうと由美は自然に放尿を始めていた。
「そうよ、そのままで早く楽になりましょうね」
由美はその言葉に安心してさらに放尿を続ける。紙おむつとは違って布おむつにお漏らしをすると股やお尻まで濡れてくるのが分る。でももうおしっこは止まらない。股やお尻におしっこの暖かさを感じると由美の放尿は終わった。おしっこで濡れた布おむつをかわいいおむつカバーがきちんと漏らさずにガードしている。
「ママ、帰ろう」
「すっきりしたのね。でも家に帰る前におむつを替えないと冷えちゃうし、被れちゃうわよ。もう秋だから公園には誰もいないでしょ。だから、公園のベンチでおむつを替えてあげる」
「そ、そんな事、やだよ」
「言うこと聞かない子ね、家に帰るには30分はかかるわよ。公園ならすぐそこよ。公園でおむつを替えて秋の雰囲気を感じて散歩しましょうよ」
「でも誰かに見られたら」
「大丈夫よ。もう子供の遊ぶ姿もないし、ママのおむつ替えはもう十分慣れているから早いわよ。それにおしっこでしょ。大きいのは大変だけどおしっこなら超特急で替えてあげるから」
「超特急って何?」
「そうね、いつもならおしっこで濡れたお尻もきれいにしてあげてシッカロールも付けてあげてから替えのおむつを当ててあげるけど、超特急わね、替えのおむつに買えるだけよ。おしっこでびしょびしょのおむつから乾いたおむつに替えるだけだけど、だから超早いというわけ。やっぱり公園というところでは、気を付けなきゃいけないから超特急で替えてあげる」
由美は説得力あるママからのおむつ替えの方法を聞いて少し安心した。公園で替えてもらおうかなと思い始めてきた。そのとき、少しずつ冷たくなってくる布おむつを感じた。
「やだ、冷えてきた。ママ、少し寒い」
「ほら、おしっこはどんどん冷えてくるからね。早く公園で暖かいおむつに替えましょうね」
ママは公園に向かって歩き始めた。由美は迷いながらもママに手を引かれて歩き始めていた。紅葉にはまだ早いが緑の多い公園に入ると、ママは人気の居ないことを確認してベンチに座った。
「由美も早く座って」
「ママ、自分で立ったままで布おむつを外していい?」
「だめよ、ママが全部やってあげるから。替えのおむつを当てるときには横に寝なきゃだめでしょ。いいからまず座りなさい」
由美は大分冷えてきたおむつを当てたままベンチに座るのは嫌だったが、ママは由美の手を下に引いて由美を座らせる。由美は漏らしたおしっこの冷たさを感じながら仕方なく座る。
「冷たい。ママ、早くして」
「今、準備しているからちょっと待っててね、準備ができたら超特急のおむつ替えね」
ベンチにふたりで座っている光景はごく普通の親子が座っているとしか見えない。だが、ママはカバンから替えのおむつを出すと超特急のおむつ替えを始めようとする。
「由美ちゃん、右も左も前も後にも誰もいないわね。じゃ、1分で替えましょうね。少し乱暴にするかもしれないわよ。我慢してね、じゃ、ここに横になって」
由美はおしっこで濡れた冷たい布おむつからようやく解放されると思うとうれしいが、さすがに公園のベンチで替えてもらうとなるとさすがに躊躇する。
「由美ちゃん、超特急のおむつ替えには由美ちゃんの協力がなければだめよ。横になるだけでいいからね。じゃ、もう一度右も左も前も後にも誰もいないわね。よし、じゃ、横になって」
由美はもう冷たいおむつに耐えきれず、素直にベンチに横になる。ママは短いスカートを捲るとおむつカバーのホックを要領よく外していき、濡れたおむつをすぐに引っ張る。
「由美ちゃん、ちょっとお尻をあげて」
由美がお尻をあげるとママは濡れたおむつを外してビニール袋に入れてカバンの中に放り込む。おむつカバーはそのままにしてそこに替えのおむつをセットするともう一度由美のお尻に押し込む。布おむつを股からセットするともうおむつカバーを閉じて、ホックを留めていた。由美のスカートを下ろすとママはほっとして、また右と左と前と後ろを見て誰もいないことを確認するとさらにほっとした。由美はもう起き上がり何もなかったようにベンチにふたりで座っている。
「ママ、カバーはそのままだから少し湿っぽいけど」
「超特急のおむつ替えだから我儘言わないでね。ビショビショの布おむつより全然いいでしょ」
「うん、いいよ」
「由美ちゃん、ところで今度の修学旅行はどうしようか」
「そうね、なんとかなるでしょ」
「だって夜のおねしょのために毎日紙おむつを当てているでしょ。旅行先でおむつ無しでお漏らししたら恥ずかしいわよ」
「そうねー、どうしようかな?」
「由美ちゃん、本当に真面目に考えているの」
「そうね、考えているわよ。水を飲まなきゃ大丈夫よ」
「でも、水を飲まないと由美ちゃんの腎臓が心配よ」
「数日なら大丈夫よ、きっと」
冷たいおむつを替えてもらってほっとしている由美は修学旅行をどうしようか、そろそろ結論を出さなきゃいけないと思っていた。ふたりは涼しくなってきて、うす暗くなってきた緑に囲まれた秋の気配が強くなっている公園を後にして家に帰り始めた。

テーマ : ライトノベル - ジャンル : 小説・文学